four seasons ~恋人たちの午後~

気の向くままに文字を綴ります。。。

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私の彼は副社長 2-2


*** *** 



亜紀とは大学時代、友人が企画したコンパで出会った。
大学のパンフにモデルとして起用されたこともあるひとつ年上の彼女は、美貌頭脳ともに学内一で、彼女に一目おいていた僕は飛び上がるほどに喜んだ。



もちろんコンパでは、彼女をターゲットに絞った。
さり気なくプラチナ席である彼女のサイドをとり、談笑しながら彼女の好きな話題を探る。ブランド品が好きで、年に一度はヨーロッパへ旅に出るという彼女の話から、僕の知っている限りのところで言葉を合わせてゆくと、尊敬の眼差しで見つめられた。
その場は、周りの男たちが羨むような好感触な雰囲気だった。ふたりの世界に入り込めないために向けられる痛いくらいの視線を浴びながら、優越感に浸り続けた。
もちろん僕自身も、高嶺の花にあと数センチ……そういう意識だった。
2次会に行き、ふたりきりになった時を見計らい彼女の携帯へ僕のメルアドを登録することに成功する。だが……。



「あなた、素敵だけど女性の扱いが上手すぎて怖いわ。付き合ったら女性関係で苦労しそうね」
なんて、まるで占い師のような言葉を投げかけられた。おまけに、このメルアドは破棄していい?とまで言われたのだ。

もちろんカチンと来た。

思わせぶりな雰囲気を作り上げ男をその気にさせながら、いきなりどん底に落とす。付き合っても無いのに、容姿だけで未来の人生を決めつけようとする彼女、そんな尖った鼻をへし折りたくなった。
悪く言えばゲーム感覚にも似た気持ちだった。
「へぇ。じゃ、その言葉が本当かどうか試してみないか。火傷しないくらいに付き合ってみればいいんじゃないの?」
「試す?」
「そう…例えば、気に入った服が見つかった時、君はどうする?欲しいなら手にとった後、鏡を覗いて自分に合うかどうか品定めするだろう」
「あなたを品定めしていいってこと?」
「ああ、どうぞ」
お客に物を売る時、まずは手に取らせ触れさせることが第一段階。そのものに興味を持ってもらう必要がある。
亜紀は、意外な提案に黒い瞳を大きく開け驚いているようだった。
「ずいぶん、自分に自信があるようね。そんなこと初めて言われたわ」
「そう?自分にというよりも君を大切にする自信があるだけだ」
「そういうところが、怪しいのよ。女性慣れしてるみたいで」
「失礼だな。詐欺師みたいじゃないか……まっ、いいさ。また会ってみたくなったらメールして、待ってるから」
彼女の中に自分の存在を植えつけたら、即引かなければならない。そこで押し過ぎたら、悪徳の訪問販売と同じになり印象は悪くなる。
暫しは焦る気持ちを抑えて彼女の連絡を待つ、神に祈るだけだった。




あんなに頑張ったコンパ、自惚れた自分に気付かせてもらった…そんな結果に至った。何ヶ月も来ないメールに、彼女とのラブゲームの終息を感じ、諦める。
その後も彼女は僕にとって憧れの人に留まり、そうしながらも気になった女性と出会い別れを経験した。だが、彼女とは意外な所から進展することになった。彼女が、ダイエットのためと僕の父が経営するスポーツクラブへ現れたのだ。当時バイトでインストラクターの仕事をしていた僕は専属のコーチとして、彼女につくこととなった。



「平井…どうしてここへ?」


亜紀から渡されたカルテに目を通し、声が漏れそうなくらいに驚いた僕は彼女を見つめる。
ダイエットとは程遠い完璧な身体計測の値。そして、彼女自身が僕を指名したのだと記載してあったのだ。
その理由は、僕が問う前に彼女の口から知らされることとなった。


「あれからも、あなたが気になって気になって仕方が無かったの」


その日の夜、いうまでもなく僕は彼女を食事に誘ったのだった。





*** ***







懐かしい……。




彼女とは、一番長く付き合ったと思う。
あの、男に対し尖った性格も、彼女の過去のトラウマが原因だったようで、付き合い始めてからは彼女のこざっぱりとした明るさや時折見せる猫のような甘えた仕草に嵌っていった。
大学を卒業後FIEの副社長に就任したあとも、恋人関係は続いた。一足早く世間に出ていた彼女とスケジュールを合わせ、少ない時間を密に過ごし、愛を深めた。
しかし、その愛に揺らぎが出てきたのはお互いが結婚を意識し始めた頃だった。僕の仕事は、ますます責任の多いものとなってゆき、なかなか彼女の元へ帰る事が出来ず、すれ違いの生活から互いが互いの不安を言えないまま、結局は罵りあいの喧嘩となり……。


なのに……。


別れて1年も経たないうちに、彼女のいるあの街へ帰ることになるなんて、皮肉なものだった。












第3話







真純って、実は軽い男??
葉子と出会った頃もその名残はありましたね。。。
そう言えば(笑)







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(かなりの確立で更新の後押しとなりそうです。。。笑)
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『春夏秋冬』(R-15)

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目次

私の彼は副社長

登場人物

~出会い編~
1/ 2/ 3/ 4/ 5/ 6/ 7/ 8/ 9/
10/ 11/ 12/ 13/ 14/ 15/ 16/
17/ 18/ 19/ 20/ 21/ 22/ 23/
24/ 25/ 26/ 27/ 28/ 29/ 30/
31/ 32/ 33/ 34/ 35/ 36/ 37/
38/ 39/ 40/ 41/ 42/ 43/ 44/
45/ 46/ 47/ 48/ 49/

~真純くんの事情~
1/ 2/ 3/ 4/ 5/ 6/ 7/ 8/ 9/ 10/
11/ 12/ 13/ 14/

~恋人編~
本家サイトにて公開中(R-15)





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