four seasons ~恋人たちの午後~

気の向くままに文字を綴ります。。。

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私の彼は副社長 6


「おはようございます!」
 駅が近くということもあり、通勤客の通りが多いこの朝の時間帯、花屋の開店準備と掃除をしながら、私は行き交う人に挨拶するのが日課となっていた。最初は知らぬ振りをしていたサラリーマンの数人も、最近になってようやく返事を返してきてくれるようになる。結構、この変化も嬉しいことだった。


「おはよう」


私は、後ろより声をかけられドキッとした。その声には聞き覚えがあって。


「あ、お、おはようございます」
それは、一週間前に妹への花束を注文してくれたあの男性だった。
この間はジーンズでラフな格好だったが、今日の着こなしは黒いスーツで『仕事の出来る男』という感じ。スタイリング剤でセットしているためか、形のいい額と眉が露になっていて、大人びた色気を感じる姿だった。
彼は、檜とラベンダーの入ったフレグランスをつけているようだ。
いい香りをふわりと残しながら開店準備でわんさかと散らばる店内に入り、くるりと店の中を見回した。


「この間の花束だけど、妹が凄く喜んでた」


「ほ、本当ですか!嬉しいです」
「だからと言うわけじゃないけど、今日も作ってくれないか」
彼は、開店前にごめんと言いながら会社の受付に飾る花が欲しいと言った。花は君に任せるとのこと。


やったー!彼のために花束が作れる。
あれから、彼の姿とイメージする花束が浮かんで仕方がなかったのだ。既に頭の中には、彼に似合う花の名前がぞくぞくと湧き出ていた。
「構いませんよ。中の椅子でお待ちくださいね」
私は、にやける顔を隠すように彼に背中を向けると包装紙を選び出す。そして、ガラスケースからケイトウ、トクサ、ドラセナ、アンスリューム、菊、ひまわり、鉄砲百合などちょっとシックで大人向きな花を選び出した。
濃いブラウンを貴重とした包装にし、リボンは今回も紐組みだった。


「いかがでしょうか。お客さまのイメージに合いますか?」


私が持つ彼のイメージだけで作ってしまった。彼が花束を持ったときに、彼のかっこよさが引き立つようにアレンジしたのだ。
きっとこれを持った彼は、多くの女性から振り向かれることだろう。
「へぇ、僕は結構いいイメージなんだな」
「お褒めいただいてありがとうございます」
「君、もったいないよ。こんな寂れた場所の花屋の店主にしておくのは」
「えっ?」
「じゃ、急いでるから行くよ」
彼は、その理由に触れることなくお金を払い帰ってしまった。


でも、嬉しかった。
片思いの男性をモチーフに花をアレンジできたことが。



第7話へ つづく







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『春夏秋冬』(R-15)

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目次

私の彼は副社長

登場人物

~出会い編~
1/ 2/ 3/ 4/ 5/ 6/ 7/ 8/ 9/
10/ 11/ 12/ 13/ 14/ 15/ 16/
17/ 18/ 19/ 20/ 21/ 22/ 23/
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38/ 39/ 40/ 41/ 42/ 43/ 44/
45/ 46/ 47/ 48/ 49/

~真純くんの事情~
1/ 2/ 3/ 4/ 5/ 6/ 7/ 8/ 9/ 10/
11/ 12/ 13/ 14/

~恋人編~
本家サイトにて公開中(R-15)





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