four seasons ~恋人たちの午後~

気の向くままに文字を綴ります。。。

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私の彼は副社長 2


「それでは、八百屋の大田さんが提案された、それぞれの店の割引券を配るという案で商店街の建て直しを図りたいと思います。では、今日の会合を終わります」
 

また、焼け石に水のようなことをするんだ。
私はそんな事を思いながら、さっさと片づけをする店主たちの顔を見つめていた。同じ手段で何度客引きをしたか、その結果がどうだったのか皆が知っているはずなのに。
だが、決まったら変えられない、それが商店街の掟なのだ。
仕方がない……次回の会合に期待するしかない。気持ちを切り替えた私は塩崎会長の元へと近寄っていった。


「すみません、塩崎会長。ちょっといいですか?」
私は、会長に相談したいことがあった。それは、ちょうど二ヶ月前から訪れるようになったちょっと風貌の悪い3人組の男性のことだった。
「週一回のペースで、土地を譲れとやって来るんです。フィットネスクラブの関係者らしいのですが、この商店街のほとんどの土地は買収したって言うんですよ。本当ですか?」
その話をした途端、私、魚屋の多美子さん、塩崎会長を除く店主たちは出て行ってしまったのだ。


不自然な彼らの行動に、なんだか嫌な予感がした。
そして、私の話を聞き終わった塩崎会長は、魚屋の多美子さんに目配せしたのだった。
「ああ、本当だよ。残っているのは、うちと君ら3店舗だけだそうだ。向こうの言いなりになれば、今の地価の倍のお金が入ってくるからね。皆はもう、商店街を盛り上げるなんて無駄な努力はしたくないと思っているんだろう」


「えっ……」
確かに、相手が提示した買収金額は考えられないほどに高い値段だった。だが、それは同時に職を捨てるという選択にもなるのだ。
「そういうのものですか?今まで、力を合わせてみんなで頑張ってきたんですよ」
なんだか、悲しくなってきた。5年前までは、貧乏でも商店街復活のために頑張ろうと一致団結していたのに。
「仕方がないんだよ。皆、生活がかかっているんだから。風化するこの時代の中で、みんな何かを捨てていったんだ。もう人情なんて死語なのかもしれないなぁ。」


 死語だなんて……私は、頭が真っ白になった。



第3話へ つづく







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『春夏秋冬』(R-15)

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目次

私の彼は副社長

登場人物

~出会い編~
1/ 2/ 3/ 4/ 5/ 6/ 7/ 8/ 9/
10/ 11/ 12/ 13/ 14/ 15/ 16/
17/ 18/ 19/ 20/ 21/ 22/ 23/
24/ 25/ 26/ 27/ 28/ 29/ 30/
31/ 32/ 33/ 34/ 35/ 36/ 37/
38/ 39/ 40/ 41/ 42/ 43/ 44/
45/ 46/ 47/ 48/ 49/

~真純くんの事情~
1/ 2/ 3/ 4/ 5/ 6/ 7/ 8/ 9/ 10/
11/ 12/ 13/ 14/

~恋人編~
本家サイトにて公開中(R-15)





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